ブログ

BLOG

ママ歯科衛生士の子育てコラム『~歯医者さんから見た「ことばの発音」とお口の関係~』

「うちの子、ちょっと話し方が気になる…」
「サ行やラ行がうまく言えないみたい」
「お友達に『赤ちゃんみたい』って言われてショックを受けていて…」

こうした子どもの“滑舌”に関する相談は、実は歯科でもよく寄せられるお悩みのひとつです。

発音の問題というと「言語の専門家」だけの領域と思われがちですが、実は滑舌と「歯や舌・顎の状態」には深い関わりがあります。

今回は、子どもの滑舌が悪くなる原因や、歯科からのアプローチについて詳しくご紹介していきます。


子どもの滑舌が気になるのはいつ頃?

言葉の発達は個人差が大きく、3〜5歳ごろはまだまだ「話し方があやふや」な時期でもあります。

しかし、以下のような状態が5〜6歳を過ぎても続く場合は、少し注意が必要です。
• サ行(さ・し・す・せ・そ)が「しゃ・し・しゅ・しぇ・しょ」のように聞こえる
• ラ行が「だ・が」のように聞こえる(例:『ラーメン』が『ダーメン』になる)
• 舌足らずで聞き取りづらい
• 何を言っているか分からず、何度も聞き返す
• 発音をからかわれて話すのを嫌がるようになった

こういった発音の問題には、口の中の“機能的”または“構造的な要因”が隠れていることがあります。



子どもの滑舌とお口の関係

舌小帯(ぜつしょうたい)の異常

舌の裏側にある「舌小帯(ぜつしょうたい)」が短いと、舌が前に出しにくくなり、「ラ行」「タ行」「ナ行」などがうまく言えないことがあります。
これは「舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)」と呼ばれ、歯科医院でも診断・相談が可能です。

【チェックしてみよう】
□ 舌を出すと先がハート型になる
□ 舌を前に出すとあごの先につくくらいまで出ない
□ 舌で上あごにある前歯の裏をなめられない

当てはまるようなら、一度歯科で相談を。



歯並び・噛み合わせの影響

歯並びや噛み合わせによっても、発音に影響が出ることがあります。

1. 開咬(かいこう)

前歯が噛み合わず、隙間が空いている状態です。
→ サ行・タ行などの発音で空気が漏れやすく、「ス」が「シュ」に聞こえるなど、音がこもってしまいます。

2. 出っ歯(上顎前突)

上の前歯が前に出ている状態。
→ 舌の位置が安定せず、サ行やラ行の発音が不明瞭になります。

3. 受け口(反対咬合)

下の歯が前に出ている状態。
→ 舌の動きや空気の流れが妨げられ、モゴモゴとした発音になりがちです。



口呼吸・舌の位置のクセ

普段から口がポカンと開いているお子さんはいませんか?
口呼吸のクセがあると、舌が常に下がった状態になるため、正しい発音に必要な舌の動きが育ちにくくなります。

また、唇や舌の筋肉が弱い子は、言葉の明瞭さにも影響することが分かっています。


滑舌の悪さは矯正やトレーニングで改善できる?

はい、できます。
歯科では以下のようなアプローチを行っています。


① 歯並びや噛み合わせの改善(小児矯正)

早い段階で歯並びの問題に気づければ、**取り外し式の矯正装置(床矯正)**などで、顎の成長をサポートしながら、発音のしやすいお口の環境を整えることができます。

特に開咬や出っ歯は、滑舌に大きく関係してくるので、小学校低学年くらいからの矯正治療が効果的です。



② お口のトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)

滑舌の改善には、舌や口唇の筋肉のトレーニングが有効です。

代表的なトレーニング:
• 舌回し:舌を歯の外側に沿ってグルグル回す(左右10回ずつ)
• あいうべ体操:大きく「ア・イ・ウ・ベー」と発声することで、舌と口まわりの筋肉を鍛える
• ストロー吸い:しっかり吸って口の力を高める(姿勢も改善)

当院では、MFT(口腔筋機能療法)を取り入れた滑舌トレーニングも行っています。
必要に応じて、言語聴覚士とも連携してアプローチしていきます。



③ 舌小帯の切除が必要なケースも

舌小帯が極端に短く、舌の動きに大きな制限がある場合には、**局所麻酔による簡単な手術(舌小帯切除術)**を行うことがあります。

特に、5〜6歳になっても舌の可動域が極端に狭い、発音に大きな支障があるなどのケースでは、お子さんの将来的な言語発達のために検討されます。

※必ずしも全員が手術の対象になるわけではありません。専門の歯科医師と言語聴覚士の判断が重要です。




まとめ:滑舌は「練習+お口のケア」で良くなる!

子どもの滑舌は、成長とともに自然に良くなることも多い反面、構造的な原因がある場合は早めの対応が効果的です。
• 舌や口の機能の問題
• 歯並び・噛み合わせ
• 舌小帯の異常
• 筋肉の弱さやクセ

こういった要素を丁寧に診ていくことで、「話し方が変わった!」「自信をもって発表できるようになった」という子どもたちもたくさんいます。

「ちょっと話し方が気になるな…」と思ったら、
ぜひ一度、歯科医院や小児矯正の専門医にご相談ください。



ことばは、こころを伝える大切なツール。
その土台になる“お口の健康”を一緒に育てていきましょう。

【0歳からはじめる歯の習いごと】
大池歯科医院の「Kids Family Oral School」開校!

愛知県江南市にある大池歯科医院では、0歳から始められる新しい小児歯科プログラム、「Kids Family Oral School(キッズファミリーオーラルスクール)」をスタートしました!

このスクールでは、月に1回の通院を通じて、
虫歯ゼロの口を育てること、そして歯並びをよくすることを親子で学んでいきます。
“歯科医院=治療の場”ではなく、“親子で通う習いごと”として、楽しく身につけられるプログラムです。



歯科医師・歯科衛生士・保育士がチームでサポート

当院には、小児歯科を専門とする歯科医師・歯科衛生士・保育士が在籍し、
それぞれの視点からお子さんのお口の健康を多角的にサポートします。
• 歯の生え方・虫歯予防の正しい知識
• 歯並びや噛み合わせのチェック
• 食べ方・姿勢・呼吸のアドバイス
• ご家庭でのケア方法・習慣づくり など

「どうせ遺伝で決まるんでしょ…」と思われがちな歯並びや虫歯リスクも、早期に予防・習慣化することで大きく変えられるんです!



安心・快適に通える環境が整っています

当院では新しく増築を行い、小児専用の個室診療室や快適なキッズルームを完備しました。
• 保育士資格を持つスタッフによる無料託児サービス
• アニメを見ながら治療ができるモニターで、怖がりなお子さんも安心

「下の子がいるから通えない…」
「歯医者さんって、子どもが泣くから大変…」
そんなお悩みをお持ちのご家庭でも、安心して通っていただける体制が整っています。


お子さんの将来の歯の健康は、0歳からの関わり方で大きく変わります。
虫歯ゼロの口、整った歯並び、自信をもって笑える未来のために、
私たちと一緒に楽しく学びながら育てていきませんか?

Kids Family Oral School、随時参加受付中です!
お気軽にお問い合わせください。





大池歯科医院 Instagram 
キッズデンタルアカウント→http://www.instagram.com/Kids_family_Oral_School

オフィシャルアカウント→ http://www.instagram.com/oike_dental_clinic

予防歯科/一般歯科/小児歯科/矯正歯科/訪問歯科
〒483−8335 愛知県江南市前飛保町寺前111
0587-55-7003
親子で学ぶお口の学校 大池歯科医院

〒483-8335 愛知県江南市前飛保町寺前111番地

診療時間
9:00 - 13:00〇〇〇×〇〇×
14:30 - 17:30〇〇〇×〇〇×

休診日:木曜日・日曜日・祝祭日
※ 祝日のある週の木曜日は通常診療。
医院の都合により診療時間の変更あり。

再診の方のお問合せ

初診の方専用WEB予約

TOP